犬や猫と比べると、うさぎを飼う人というのは一般的とは言えません。
多くの人は『うさぎ』について詳しく知りませんし、特に知りたいとも思わないでしょう。
うさぎに特に興味がなければ当然とも言えるでしょう。
実際にうさぎを飼っていたり、これから飼おうかなと考えてる人は、うさぎについて知りたいと思うのではないでしょうか?
ここでは、うさぎ好きのアナタの為にうさぎの歴史や種類などをまとめていきたいと思います。
うさぎがペットになったのは何故?
私たちがペットとして飼っているうさぎは、『カイうさぎ』と呼ばれています。
うさぎの家系図を見てみるとこの様になっていて
ペットとして私たちが飼育しているうさぎはアナうさぎを人間が飼いならした事が始まりなんです。
ヨーロッパにたくさん生息しているアナうさぎを飼いならして来た中で、いつしか『カイウサギ』と呼ばれるようになっていったんです。
呼称がカイウサギとは言ってもアナウサギなので、生態は野生のアナウサギと同じです。
ちなみに、草原をぴょんぴょんと走り回るうさぎは『ノウサギ』で英語ではヘアーと呼ばれ、アナウサギとは全く異なる動物なんです。
野生のアナウサギは英語でラビットと呼ばれ、地中に巣穴を掘って天敵に襲われないように身を守りながら縄張りの範囲内で活動します。
このアナウサギを家畜化して、品種改良をした結果今のペットとしてのうさぎが広まっていったんです。
種と品種の違いとは?
ペットにする動物は、よく品種という言葉で表されますが、『種』と『品種』はどのような違いがあるか知っていますか?
簡単に言えば『種』というのは動物の種類のことで、ライオンとかトラといった種類の事です。
『品種』というのは人が作り出した新しい種類の事で、本来なら交配しない種同士を交配させて新しい種類の動物を誕生させることです。
この事を『品種改良』といって、例えば健康だけど凶暴な種と病弱だけど大人しい種を交配させることで健康で大人しい品種を作り人が買いやすいようにするのが品種改良なんです。
なので、私たちが飼育しているペットとしてのうさぎは沢山の品種がいますが、飼育しやすいように品種改良されたうさぎということになります。
うさぎの体の解説
うさぎを良く知るためには、うさぎの体について知る事が第一歩です。
うさぎに限らず、動物は野生で生きていくためにそれぞれ様々な特徴を備えています。
個々のパーツの特徴を見ていきましょう。
うさぎの目の特徴
うさぎの目は顔の横にあって、両目を合わせると360度見る事ができるので、前を向いていながら真後ろまで見えているんです。
視野は広いのですが眩しい光には弱いので明るい日中よりも薄暗い夕方が好きです。
視力は0.05程度なので、遠くはあまり見えないです。
うさぎの耳の特徴
うさぎの耳はとても器用で、左右別々に動かすことが出来るんです。
アンテナのように左右の耳を別々に動かすことで危険な方角を察知して危険を回避します。
なので、うさぎの聴力は優秀で遠くの音や小さな音を聞き取り音の方向に耳を向けて警戒することが出来るんですね。
また、うさぎの耳には音を聞く以外にも役割があって、耳の内側に通っている沢山の血管によって熱くなった体温を外に逃がすという役割もあるんです。
うさぎの鼻の特徴
うさぎの鼻は嗅覚がとても優れていて自分の家族などをニオイで判別していると言われています。
特徴的な上唇鼻の動きを助けていたり、鼻の上の皮膚で鼻の穴を閉じる事も出来るという器用な鼻の持ち主なんです。
うさぎの歯の特徴
うさぎの歯の一般的なイメージは大きな2本の前歯というイメージだと思います。
このうさぎの上の前歯はぱっと見ると確かに2本に見えるのですが、よく見ると4本生えているんです。
うさぎは、ネズミと同じ齧歯目(げっしもく)に分類されると思いがちですが、うさぎは齧歯目ではなく『うさぎ目』に分類されます。
見た目はネズミの歯に似ているのに分類が違う理由は、うさぎは4本並んでいる上の前歯の奥に小さな歯(ペグ)が生えているからなんです。
うさぎの歯は放っておくと伸びてくるので、うさぎは上下の歯を擦り合わせて長さを調節しています。
切歯 | 臼歯 | 合計 | |
上あご | 4本 | 左右6本(12本) | 28本 |
下あご | 2本 | 左右5本(10本) |
うさぎの前脚・後脚の特徴
うさぎの前脚は短く小さいのですが、これは穴を掘るのに適した便利なんです。
指は5本あって、しっかりとした爪が生えていて脚の裏にはクッションの役目を果たす毛が生えています。
後脚は大きくて長いのですが、これは素早く敵から逃げるために発達からです。
肉球はなくて爪は4本という作りになっています。
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性格も様々!うさぎの品種
うさぎには様々な品種が存在しているのですが、体の大きさや性格などは様々で個性的です。
立ち耳や垂れ耳、短毛に長毛といった特徴やカラーも豊富なんです。
そして、うさぎにも犬や猫のように純血種と雑種がいてそれぞれに特徴があります。
純血種とは?
純血種というのは野生のままという意味ではなくて、品種ごとのスタンダードな特徴を守って
健康な親を慎重に選びながら固定化してきたうさぎの事を言います。
純血と言っても人の手によって品種改良されていることに変わりはありません。
純血種は健康と品種を守り続ける為に、しっかりと健康管理もされているのが特徴です。
雑種(MIX)とは?
MIXと呼ばれる雑種は血糖管理されずに品種にこだわらずに繁殖されてきたうさぎです。
繁殖するにあたって親や先祖の健康面というのは考慮されていないので健康保障はありません。
そのためMIXは不正咬合などが多い傾向があります。
もちろんMIXは必ず何らかの異常や弱点を抱えているわけではありません。
生涯健康で生きるうさぎも沢山いますし、雑種の方が長生きすると言われる事もあるんです。
品種を守っているか守っていないかの違いなんです。
健康なうさぎの見分け方
例え雑種であっても健康なうさぎを見分ける事ができます。
そのうさぎがどういった環境にいるのか、そこは清潔なのかという事は非常に重要なポイントです。
目は涙が出ていないか、目の淵は赤くないか、瞳に充血はないか。
鼻は鼻水が出ていないか、くしゃみばかりしていないか。
歯は上の歯が下の前歯にかぶさっているのが正常なので、上の歯が下の歯に当たっていないかをチェックしましょう。
お尻は糞で汚れていないかをチェックしてください。
毛並みはキチンと綺麗ですか?
こういったポイントをしっかりと確認することで比較的健康なうさぎを連れて帰る事が出来ます。
さいごに
うさぎを選ぶ時に健康かチェックすることに消極的になる人がいます。
その多くは『お店やブリーダーに失礼だから』という間違った考え方をしている場合が多いです。
自分がこれから飼ううさぎの健康状態を念入りにチェックすることは失礼でも何でもありません。
これから長い時間一緒に暮らしていくうさぎが不健康だったら大変なのは飼い主さんなんです。
うさぎを飼った後に不健康だと気付いたら飼育を放棄しますか?
病院通いになって費用が高額になった場合は飼育を放棄しますか?
飼育したうさぎと少しでも長く暮らしたいと思いませんか?
うさぎを購入する時に健康状態を確認することは少しでも長くうさぎと暮らしていくために重要なポイントなんです。
なので、誰に遠慮することなく納得出来るまで健康状態を確認してください。