現代に至る亀の歴史とは?
亀は硬い甲羅を持ち水中でも陸上でも生活出来る生き物で意外と身近な生き物なのですが、亀の歴史は古く先祖は恐竜が栄えていた大昔から姿をあまり変える事なく現在も生き続けているんです。
亀の歴史を遡って行くと今から約2億8000万年前に辿り着きます。
この2億8000万年前というのは肺呼吸をして乾燥という環境に耐えられる仕組みを持つ爬虫類(はちゅうるい)が地球上にあらわれ始めた時期になります。
これを『原始爬虫類』といい、その原始爬虫類が進化していく事で『恐竜』と呼ばれる大型の爬虫類として地球上で栄えていきます。
恐竜が栄え始めたのが今から約2億3000万年前で亀の先祖が登場したのもこの時期です。
恐竜は今から約6500万年前に絶滅して突如姿を消しましたが亀の先祖は絶滅する事なく命を繋いで来たんですね。
原始爬虫類は枝分かれして様々な進化をしていく事で現在でいうヘビ・トカゲ・鳥・ワニ・亀と独自の進化を遂げていきます。
ちなみに同じ爬虫類でもヘビやトカゲなどは当時の爬虫類と比べると大きく姿を変えて現在の姿になっていますが、亀は現在まで殆ど姿を変える事なく続いてきているんです。
というのも恐竜時代に海で暮らしていた亀の先祖『トリアソケリス』は既に甲羅を持っていました。
また、恐竜時代末期に海で暮らしていた『アルケロン』という亀は姿は現在の海亀に似ているのですか大きさは体長4メートルという巨大亀でした。
なので亀は大きさが変わった位で基本的なビジュアルは殆ど変わらずに現在まで続いてきているんですね。
亀の甲羅
現在、亀は海に住む『ウミガメ』、陸に住む『ゾウガメ』、池や川に住む『イシガメ』『スッポン』と大きく3つに分類できます。
どこに住む亀にも共通して絶対変わらない体のパーツがあって、それが亀の代名詞である甲羅です。
亀の甲羅は実は骨と皮膚が変化したものです。
背中の甲羅とお腹の甲羅があって、背中の甲羅は皮膚が硬く変化したもので、その背中の甲羅とお腹の甲羅を繋ぐようにブリッジと呼ばれる甲羅で形成されています。
そして甲羅から出ている頭や足や尻尾は全てウロコでおおわれています。
ウロコのある皮膚は乾燥から肌を守り、かたい甲羅は敵から身を守るのに役立ちます。
亀の甲羅は皮膚と骨が変化して出来たもので甲羅の表面は皮膚がかたくなってウロコ状になっています。
これは要するに角質化で人間で言うと皮膚の一部が爪に変わったようなものです。
見た目は石のような甲羅も、実際は皮膚が変化したものなので呼吸もしていて、甲羅が柔らかいスッポンは肺で呼吸するよりも甲羅の皮膚を通して呼吸する酸素量の方が多いと言われているくらいです。
亀の甲羅は古くなると表面が薄く剥がれてしまいます。
そして新しい甲羅が成長していくという事を繰り返しています。
住む場所で変わる亀の足の形
亀は海、陸、川と生活する場所が様々で、それぞれ足の形が違います。
池や川に住み時々陸に上がるイシガメやスッポンなどは足の指がハッキリわかり指の間には水かきもあります。
陸だけに住むゾウガメなどは足の爪はわかりますが指の一本一本は区別出来ません。
海に住むウミガメは前足はボートのオールのようで後ろ足はヒレのようになっています。
いろんな亀の足を見てみるのも面白いかもしれません。
亀の首のしまいかたは2つある?
現在、世界には約200種類の亀が生きていますが、亀も他の爬虫類同様に熱帯や亜熱帯地方に多く分布しています。
亀と言えば甲羅の中に身を隠すというイメージがあると思いますが、この甲羅の中に首を引っ込めるのが2種類の方法があるのはご存知でしょうか?
僕たちに馴染み深い亀は『潜けい類』といって
首を引っ込めても正面を向いているタイプの亀ですね。
そしてあまり馴染みのないのは曲けい類と呼ばれる
このタイプで首を最初は真っ直ぐに引っ込めて、そのあとに首を横にして隠れます。
この曲けい類は南半球に住んでいる亀です。
海に住むウミガメとは?
海の中で生活するウミガメは最初は陸で暮らしていた亀が海に生活の拠点を移す為に時間をかけて体の形を変えていったと考えられています。
ウミガメももちろん肺で呼吸します。
小さい頃のウミガメは海面に浮いて生活しているのですが成長して大人になると海底に潜るようになります。
一度の呼吸で1時間潜る事もできます。
ウミガメは潜けい類で首を甲羅にしまう事は出来ますが手足を甲羅にしまう事は出来ません。
泳ぎに特化した進化で前足は大きくなっているからです。
そしてウミガメは亜熱帯と熱帯の海を生活の場にしているので冬眠はしません。