アナタが一緒に暮らしている猫はオスですか?メスですか?
また、これから猫を飼おうと思っている場合にオスにしようかメスにしようか迷う人もいるでしょう。
もちろん、オスでもメスでも好きな方を飼うのが一番なのですが、ここでオスとメスの違いや特徴をまとめていきたいと思います。
オス猫とメス猫の違いとは?
オス猫とメス猫の違いを簡単に言うとワンパク型がオスでおっとり型がメスです。
もちろん細かい性格には個体差がありますが、基本的にはこのような違いになります。
そして最も大きな違いとしてはオスは行動範囲が広く、メスは行動範囲が狭いという事です。
オス猫とメス猫行動範囲の違い!
オスは行動範囲が広く、メスは行動範囲が狭いと書きましたが具体的にどのような違いなのか特徴を書いていきたいと思います。
(オス)
オス猫は基本的に外に出たがる傾向が強くて特に発情期のオス猫(去勢していない場合)はメス猫を奪い合う事に夢中になって1日~2日くらい家に帰って来ないという事も珍しくないです。
外では縄張り争いも激しいので、しょっちゅう喧嘩をして帰って来ます。
特に若いオス猫はとにかく喧嘩に明け暮れると言えます。
外で喧嘩ばかりしているオス猫は喧嘩に敗れて逃げている内に別の縄張りに迷い込んでしまい、そこでも喧嘩になりボス猫に追われる内にどんどん家から遠ざかってしまい戻れなくなった結果、そのまま野良猫になってしまうという事もあります。
オス猫は縄張りが比較的広いので交通事故にもあいやすく、また喧嘩ばかりしているので傷口から感染症にかかるリスクも高いです。
また発情期のあとはスプレー行為をするので尿を辺り構わず撒き散らしますが去勢をする事で『オスらしさ』は殆ど消えてしまうものです。
(メス)
メス猫はオス猫ほど縄張りが広くないので必然的に行動範囲も狭い傾向にあります。
ですので外猫として飼っている場合でも縄張りのパトロールに出掛けてもすぐに戻って来ます。
基本的にメス猫はオスとは違って家にいるのが好きなので家にいる時間が長い分、飼い主との関係は親密になりやすく1日中飼い主のそばにいるので猫を可愛がりたいたい人にはメス猫はピッタリでしょう。
また、メス猫は綺麗好きなので身だしなみにこだわりセルフグルーミングに余念がありません。
喧嘩好きでワンパクなオス猫!
飛んだり跳ねたり、とにかく活動的なオス猫なのですが、どうしてそんなに活発なのでしょうか?
■『筋肉量が多い!』
オス猫はメス猫に比べて全身の筋肉量が多いので走ったり、ジャンプしたりする姿がダイナミックなので余計活発に感じるのでしょう。
遊び方一つとってもオス猫はやはり激しく感じられます。
また縄張り意識というものがメス猫よりも強いので縄張りを点検したり強さを誇示してアピールするような行動を多く取るのでオスは活発に見えます。
オスを飼う場合はオス猫の活発に体を動かしたいという欲求がメスより強いのでたくさん遊んであげて欲求を満たしてあげる事が大切です。
特に猫じゃらしなどで垂直ジャンプを何度もさせると効率よく運動させられます。
また、オス猫は好奇心がとても強いので箱の中や家具などの隙間におもちゃを隠して取り方を考えさせるなど好奇心を刺激してあげるのも良いです。
■『縄張り争いが激しい!』
オス猫を多頭飼いすると喧嘩する事も多いです。
これは快適な休み場所を取り合っている事が多く、ちょっとした縄張り争いなんです。
自分が一番リラックス出来る場所を奪われたくないという気持ちから喧嘩になります。
オスはメスに比べて他の猫の縄張りに侵入して力比べをして縄張りを奪おうとする事があるので縄張り争いによる揉め事が多くなります。
室内飼いの猫の縄張りというのは基本的には室内全体なのですが、猫によってはお気に入りの場所があることがあります。
そのお気に入りの場所とは日向ぼっこ出来る場所だったり、寝床だったり様々ですが、一番リラックス出来る場所なので仲の良くない同居猫同士はお気に入りの場所に相手を侵入させません。
もちろん仲の良い猫同士なら全ての縄張りを共有出来る事もあります。
■『単純で甘えん坊なオス猫』
オス猫は基本的に単純で、自分の欲求にたいして忠実で気持ちを真っ直ぐあらわします。
例えばオス猫は交尾をする為にメス猫を追い、何かしたいと思った時にはすぐに行動に移すケースが多いです。
なので飼い主に対してもエサが欲しいとか構って欲しいという気持ちを、しつこく鳴いてアピールして欲求を満たそうとします。
ただ、何でも猫の要求に応えてしまうのも考え物です。
全ての要求に応えていると猫は『飼い主は何でも言うことを聞いてくれる』と学習してしまいます。
そうなると飼い主の姿が見えなくなると不安になりストレスになる事もあります。
応えられない時は無理に猫の要求に応える必要はありません。
要求がしつこいのはオス猫の元々の性質なので気にしすぎない事です。
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オス猫の見た目は?
オス猫はメス猫よりも大きくてゴツイです。
顎が大きくて、しっかりとしていますし、輪郭も角張っています。
全体的に筋肉質でメス猫しか間近で見たことがなければオスの成猫を見ると驚きます。
■『オス猫の顔』
オス猫はメス猫に比べて顔が大きくなります。
これは縄張り争いやメスをめぐって喧嘩する時に顔が大きい方が相手を威嚇する効果があって、優位になれるからです。
なのでオス猫はメス猫に比べて顔全体が大きくエラが張ったように輪郭が角張っているんですね。
また猫の種類にもよりますが、オス猫はメス猫に比べて鼻筋がスッとしてある傾向があります。
■『オス猫の体』
オス猫は性ホルモンの影響でメス猫よりも骨格や筋肉が発達しています。
メス猫は皮下脂肪が多く丸みを帯びた体つきなのですが、オス猫は筋肉質で体全体が大きくなります。
見た目ではわかりづらくても、抱いてみると筋肉の硬さやズッシリとした重みを感じられます。
■『オス猫の足』
足は特にオス猫が大きくなる傾向があってオス猫の方がメス猫よりも全体的に太く足先が大きいです。
■『オス猫の毛は脂っぽい?』
猫の体には顔の周りやしっぽの付け根などニオイを出す分泌腺があります。
オス猫はメス猫よりも強いニオイを発するので分泌物が付着して毛質が脂っぽくなる事があります。
オス猫の怪我・病気
オス猫がかかりやすく、注意したい病気は[デブ猫注意報!肥満の危険性とダイエット方法!]でも7大疾患の一つとして書いていますが
尿石症になりやすいです。
猫はオス、メス限らず元々尿石症や膀胱炎といった泌尿器の病気になりやすいのですが、メスは尿道の開口部が太くて尿道自体も短いのですが、オスは尿道が先細りになっているので尿道がメスよりも詰まりやすいです。
尿石症についておさらいしておきましょう。
尿石症というのは膀胱や尿道に結石が出来て尿が出にくくなる病気症状です。
そして、結石が尿道に完全に詰まってしまう事を尿道閉塞(にょうどうへいそく)といって、尿道閉塞に陥るとオシッコが全く出なくなってしまい有毒物質が体内を巡る尿毒症を引き起こす場合があります。
放置すると命を落としてしまう事もあるので早期発見早期治療が望ましいです。
治療は多くの場合カテーテルなどで尿道の詰まりを除去する事になるはずです。
■『病気のサイン』
・トイレで辛そうに鳴く
・頻繁にトイレに行くのに尿があまり出ていない
・性器付近をやらたとよくなめる
このような状況に気付いたら泌尿器の病気を疑って下さい。
尿石症の予防方法は?
尿石症の予防方法は水分を取らせる・トイレを清潔に保つという事が基本になります。
猫は水分の摂取量が減ると尿が濃くなりますので尿石症のリスクは上がります。
猫の水飲み場を増やすなど工夫をして猫が十分水分を摂取できるようにしましょう。
水分を十分取らせたいのになかなか水を飲んでくれないという場合は
このような自動給水器もありますので、活用してみても良いのではないでしょうか?
流れる水が猫の興味をそそって普段よりも水分を摂取してくれるようになるかもしれません。
また、猫が排尿を我慢してしまう事で結石が出来てしまい尿石症になる場合もあります。
猫は汚れたトイレで排尿排泄したがりませんのでトイレは清潔を保つようにしましょう。
複数のトイレを用意するというのも方法としてあるのですが
このような自動トイレで清潔を保つという方法もあります。
この自動トイレや自動給水器は[猫の留守番!ケース別の注意点と便利グッズ一覧!]でも書いたように飼い主が家を空ける時にも活躍してくれるのでオススメです。
オス猫は怪我をしやすい?
オス猫はメス猫に比べて怪我をしやすい傾向があります。
特に大ケガをする割合はオスの方が多いです。
というのもオス猫は縄張り争いなどで喧嘩になり引っかかれて裂傷を負うなど怪我をする頻度が高いです。(外猫の場合)
好奇心が強いオス猫ですから、家猫でも油断していると開いた窓からベランダへ出て、ベランダの柵を越えて落下するというケースや
メス猫を求めて脱走して交通事故に遭うというケースもあります。
こういった事故や怪我というのは命に関わる事も少なくないので飼い主は注意が必要です。
予防方法としてまずあげられる事は去勢手術です。
去勢手術をして性ホルモンの影響が下がれば怪我をするリスクも下がります。
もちろん去勢手術によって全てのオスらしい行動がなくなるというワケではありませんし、去勢手術を実施した年齢によっても違うのですが去勢する事によってある程度の危険確率は下げる事が出来ます。
去勢したオスはデブ化に注意!
去勢したオス猫はメス猫よりも倍の確率で糖尿病にかかりやすくなる事がわかっています。
去勢したオス猫は肥満から糖尿病へ一気に突っ走ってしまうケースがあって、そもそも糖尿病は肥満猫がかかりやすい事がわかっています。
去勢自体が問題というワケではなくて去勢手術後は太りやすくなるので糖尿病のリスクが高まるという事でしょう。
去勢手術は猫の性格を大きく変える事はないのですが手術で精巣を取り除くと男性ホルモンの影響が少なくなるのでメス猫を求める性衝動が減り性衝動からくる行動が少なくなるので活動量が減ります。
その事から体重が増加増えやすくなるんです。
いずれにしても猫の体重管理が健康の元です。
去勢とスプレー行為の関係性は?
オス猫が壁などに向かってシッポを持ち上げて、お尻も上げて霧状の尿を吹きかけるスプレー行為に悩む飼い主さんも多いです。
このスプレー行為はオス猫の本能なのでやめさせるのはなかなか難しいものです。
去勢手術を受けていないオス猫にとってスプレー行為は極当たり前の行動ですし、家猫の場合は家全体が縄張りなので、あちこちにスプレーする事で縄張りを主張します。
そもそもスプレー行為は睾丸から出るホルモンの働きで起こるもので、オス猫が成熟する1歳くらいから見られ始めます。
本能で行われるスプレー行為をやめさせる一番良い方法は去勢しかありません。
ところが去勢手術をする時期を間違えるとスプレー行為をやめさせる事が出来なくなる場合があるので注意が必要です。
具体的にはオス猫がスプレー行為を始める前に去勢するという事が大切。
一度でもスプレー行為を経験して覚えてしまうと去勢した後も覚えたスプレー行為を続ける場合があるんです。
ですので獣医さんと相談して適切な時期に去勢をするという事が大切になります。
また不安が強い甘えん坊タイプの猫は去勢手術後もスプレー行為のような行動を取る事があります。
これはストレスなどが引き金となり起こるケース。
解決策としてはストレスの原因を取り除くという事をしない限り治まらない事もあります。
どうしてもスプレー行為をやめさせられないという場合はスプレー行為をした場所の足元にアルミホイルを敷く事で猫に不快感を与えるという方法やスプレーした場所を塩素系の漂白剤で拭き上げるという対処が有効です。
また、去勢をしていてストレスもないというのにスプレー行為をするという場合は病気の兆候である場合もあります。
オシッコが出にくかったり、オシッコをすると痛いという場合に部屋に尿をかける場合があります。
ですので原因不明のスプレー行為が続く場合は動物病院に相談してみましょう。
去勢手術の適切な時期は?
去勢手術は獣医さんと相談するというのがベストですが、目安としては生後6ヶ月~1歳未満で行うのが一般的です。
生後6ヶ月~8ヶ月頃というのは猫の成長はほぼ完了しているけれど性成熟が起きていないという絶妙な時期です。
この時期に去勢や避妊をする事で性ホルモンが由来する疾患や本能的な行動をおさえる事が出来ます。
オス猫は性成熟に達すると年中交尾が可能になって発情期を迎えたメス猫の鳴き声やニオイが刺激となって発情状態になります。
しかし家猫の場合は交尾する事が出来なくストレスが溜まってマーキング行為やスプレー行為が増えます。
ですので去勢手術や避妊手術というのは猫のストレスを減らす効果もあるんです。
発情について詳しくは[猫の発情の不思議!猫の発情はこうなっている!]を参照して下さい。
まとめ
オス猫とメス猫は似ているようで全然違うので飼う前に特徴をしっかり把握しておく事が大切です。
自由奔放な猫と気ままに暮らしたいならオス猫。
猫といつも一緒にいたいならメス猫という所でしょうか。