最近の飼い猫は長生きの傾向が強くなっていて高齢猫の割合は増えてきています。
飼い猫の平均年齢は少しずつ高くなってきているので愛猫と一緒にいられる時間は確実に長くなっていると言えるでしょう。
猫の平均年齢が高くなっている要因としては室内で安全に暮らしているというのはもちろんですが、それによって交通事故に合う確率も減って、外で他の猫と喧嘩して感染症にかかるリスクも大幅に減っているという事は大きな要因でしょう。
そして栄養バランスの良いキャットフードが増えていて動物医療も発達している事も長寿猫が増えている要因です。
長寿長寿といっても、一体猫は何才からが高齢になるのでしょうか?
猫の年齢を人間の年齢と比較してみました。
猫の年齢と人間の年齢の比較
猫は1才で大人になるんです。
生まれてから1才になるまでの1年間は成長が著しくて人間の成長の18倍の速さで急速に成長するんです。
猫が1才になると人間で例えると18才になります。
私達が生まれてからの1年間で一気に18才まで成長すると考えると、物凄いスピードですよね?
猫は1才で既に大人の体格になり体重も大人の体重になるので驚異的な成長速度です。
1才から6才頃までは最も体力があって活発に動き回るエネルギッシュな時期です。
7才から10才頃は見た目は大きな変化はないのですが少しずつ体力が低下し始める時なんです。
これまでバタバタとうるさかった猫が落ち着いていくケースも目立ち始めます。
11才以降はどんどん落ち着いていく猫が増えていきますが、これも体力の低下からくるものです。
猫の年齢と人間の年齢比較表と猫の加齢分類 | ||
猫の年齢 | 人間の年齢 | 加齢分類 |
1ヶ月 | 1才 | 子猫期 |
6ヶ月 | 9才 | |
1才 | 18才 | 成猫期 |
2才 | 25才 | |
3才 | 30才 | |
4才 | 35才 | |
5才 | 40才 | |
6才 | 45才 | |
7才 | 50才 | 初期高齢期 |
8才 | 55才 | |
9才 | 60才 | |
10才 | 65才 | |
11才 | 70才 | 中期高齢期 |
12才 | 74才 | |
13才 | 78才 | |
14才 | 82才 | |
15才 | 86才 | 後期高齢期 |
16才 | 90才 | |
17才 | 94才 | |
18才 | 98才 | |
19才 | 102才 | |
20才 | 106才 |
1才~6才の時期の猫
猫は生まれてから1才までが最も急速に成長する時期で、この1年間で体の成長はほぼ完了してしまいます。
猫の1才は人間でいう18才に相当するので、この時が最も健康的な体だと考えて1才以降も今の体型を維持してあげる事が健康に繋がります。
もしも私たちが猫と同じスピードで成長したとしたら、あまりの成長スピードに体は成長痛で激痛におそわれてしまうでしょう。
猫は1才で成長我止まるので可愛い子猫時代はあっと言う間に過ぎ去ってしまうんですね。
1才までは成長期ですけど、1才を過ぎたらこの時の体重を維持して肥満にしない事が健康管理のポイントになります。
デブ猫注意報!肥満の危険性とダイエット方法!で肥満の危険性について書いているので参考にしてみてください。
またとても好奇心が強く体力もある時期なので、たくさん遊んであげると運動不足も解消出来るでしょう。
7才~10才の時期の猫
猫の7才は人間でいう50才程度に相当するので、体力が下降し始める時期です。
見た目は大きな変化はないのですが体の代謝も落ちるので少しずつ太りやすくなってくる時期です。
お腹が出ている猫ってたくさんいますけど、お腹に肉が付きやすいのもこの時期あたりからです。
歯のケアをしていない場合口臭が出始める事もあります。
歯に歯垢が付着して歯周病が進行している可能性もあります。
また、この7才~10才の時期は少しずつ運動量は減り始めるのですが若い頃と比較しても大きな変化としてあらわれないケースが多いです。
まだまだ高い場所に飛び乗ったり飼い主さんとの遊びもイキイキとしている猫が多いです
精神面でもまだまだ好奇心旺盛で新しい物や気になる物を見つけるとクンクンとニオイをチェックして興味を示すなど若い頃と変わらないでしょう。
目立った老化は見られず変わらず活発な初期高齢期ですが体は確実に衰え始めているので健康管理には十分注意してあげたいですね。
11才~14才の時期の猫
猫の11才は人間でいう70才前後に相当します。
体は毛繕いの回数が減るので毛のツヤがなくなってきたり、肉球も乾いてカサカサし始め硬くなってきて次第にひび割れするなど目に見えて変化があらわれる時期です。
爪とぎも、これまではしつこいくらいバリバリバリバリ何度も研いでいたのに爪を引っ掻く回数も減る猫が多く何事も手短にパパっと済ませるようになっていきます。
若い頃は一気に飛び乗っていた高い場所も目標の場所をしっかりと観察してから飛び上がるなど慎重な行動が目立つようになります。
全体的にゆったりとした動きになるので若い頃のようにバタバタと走り回る事がなくなり座ったりウトウトするなど寝ている時間やジッとしている時間が増えていきます。
この頃の猫と過ごしていると飼い主さんも愛猫の事を高齢の猫と意識するようになる事が多いです。
スポンサーリンク
15才~の猫
猫の15才は人間でいう86才程度ととても高齢の域に達しています。
この年齢になると加齢の兆候はハッキリとあらわれるようになっています。
体の変化は毛繕いを殆どしなくなるので毛がパサついて毛割れが目立ちますし、猫の毛の色によっては白髪がところどころに生えてくるようになります。
目が見えにくくなり小さな音が聞こえにくいという視力、聴力の衰えもみられます。
食が細くなるので食欲が落ち痩せやすくなり筋肉量も低下するので背骨が目立つようになってくるでしょう。
足腰が弱くなっているのでトイレにまたいで入るのに苦労するようになりますし時にはトイレに間に合わずに粗相してしまう事もあります。
11才~14才の頃に比べて更に寝ている時間が増えて1日の大半を寝て過ごすようになります。
精神的な変化も目立ち、猫は加齢が進むほど飼い主さんの側にいる時間が増えたり甘えたがる事が増えます。
猫の年齢に合わせた餌を与えよう
猫の主食となる餌(フード)は猫の年齢によって栄養やエネルギー量を変えたものが販売されているのが一般的です。
これは猫は年齢によって必要な栄養素が違うという事になります。
年代別に必要な栄養素について書いてみたいと思います。
生後2ヶ月~1才頃まで
子猫は1才頃までに骨格が急速に成長して体重も急増します。
その急速な成長を助けるために子猫時代の餌には筋肉をつくるタンパク質、歯や骨をつくるミネラルが多く含まれている餌が用意されています。
高タンパク&高カロリーの餌を与えて急成長を助けてあげましょう。
1才~10才頃まで
この時期は肥満にならないように体重コントロールする事が大切なので体型と体重を維持する為にタンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラルなどの猫に必要な栄養素をバランス良く含んでいる餌が多いです。
体重が維持出来る餌を選んであげると良いでしょう。
11才~14才頃まで
11才を過ぎてくると運動量が減って動かずにジッとしている事が増えます。
そのため基礎代謝が下がる傾向があるのですが食欲は大きい変化はありません。
ですので脂肪を抑え代謝エネルギーを控えめにしている餌が多く用意されています。
この時期の猫にはカロリー控え目でありながら引き続き体重管理が出来る餌を与えるようにしましょう。
15才以降
高齢猫が増えている事もあって15才以上の餌も豊富になっています。
この年代の餌には驚く事に老化を遅らせる効果が望めるんです。
老化というのは体が酸化すると進行するので抗酸化作用がある物質を強化させ脳を活性化させるDHAや関節炎を予防するグルコサミンを配合している餌が多くあります。
食欲が落ち食事の量も減るので少量で効率良く栄養を摂取する事が出来る餌を選んであげましょう。
さいごに
猫は私たち人間と比べると物凄いスピードで成長し人生を駆け抜けます。
年齢毎に訪れる猫の体や心の変化を見極めて、年齢にあった生活をさせてあげる事で少しでも長生きさせ一緒に居られる時間を増やしましょう。