犬は散歩が大好きです。
特に大好きな飼い主さんと一緒に歩く散歩は犬にとっては、とても大切な時間でもあります。
子犬の場合は社会性を学ぶ為の大切な経験の場でもありますし、大人の犬にとってもストレスの発散など犬と散歩というのは深い関係性があるんです。
ところが、何気なく散歩をしていても犬が歩かないとか座り込んでしまって困るというトラブルを体験した飼い主さんもいると思います。
犬が散歩中に取る行動には無意味な行動というのは、あまりないので
1つ1つに意味が隠されています。
犬の散歩のトラブルの原因とは?
犬との散歩で比較的起こりやすい問題というのは
『犬が立ち止まり歩かない』
『突然歩くペースが落ちる』
といった状態があります。
例えば立ち止まって歩かなくなった愛犬を無理やり引っ張り歩かせる事は不可能ではないとしても
それでは問題の一時的な解決にはなったとしても根本的な解決(理解)にはなりません。
突然歩くペースがガクッと落ちる事も同じで、無理やりペースアップをさせる事は根本的な解決にはならないんですよね。
トラブルの解決には理解が伴っていないといけない私は考えているので、まずはどうして愛犬がそのような行動をとるのかを知る事が大切だと思います。
散歩中に歩かなくなる理由
愛犬が散歩中に歩かなくなるというのは理由は一つではないです。
その中で一つずつご説明していきますが、まずは前提として犬は本来は群れで行動している動物なので飼い主さんとの散歩も犬にしてみると群れでの行動として考える傾向があります。
この事から愛犬が飼い主を群れのリーダーとして認めていない場合、その散歩は非常に苦労する事になります。
それでは散歩で歩かなくなる理由を見ていきましょう。
【子犬の場合】
子犬というのは散歩は勿論ですが外の世界に慣れていませんので散歩を始めたばかりの子犬には比較的多く見られます。
この場合は犬の気持ちの中に警戒心や不安の気持ちが強いので、むしろ初めから堂々と歩く犬の方が少数とも言えます。
この子犬期の歩かない状態というのは基本的にあまり心配する必要はありません。
怖がって歩かない子犬は初めの内は歩かせるよりも
抱っこして近所を一周しながら車や他の犬を目で慣らすようにします。
【大人の犬の場合】
散歩中に歩かなくなるのは子犬だけでなく成犬でもあります。
外の環境に慣れているはずなのに突然頑なに歩く事を拒否するというのは主に2つの原因が考えられます。
一つ目は散歩の主導権を自分が(犬が)持っていると思っているケース。
これは一言で言うと飼い主さんとの主従関係の問題が根底にあります。
突然犬が立ち止まって歩かなくなった場合に怪我や周囲に危険が確認できない場合は無理にズルズル引っ張る事は解決にはなりません。
そもそも大型犬の場合は引っ張る事も難しいと思います。
この場合は主従関係をしっかりと構築する事が根本的な解決になるので散歩がどうのこうのよりも普段の生活から変えて行く必要があります。
犬は立ち止まるという行為で自分の行きたい方向に行こうとしているので飼い主がそれに従うとアウトです。
散歩中に犬が立ち止まって動かない時は鉄則として
- 抱っこしない
- 声を掛けない
- 無理やり前に引っ張らない
事を徹底しましょう。
アナタは前に進む事だけを考えて、その他の選択肢は捨てて下さい。
犬がどんなに催促をしてきても決して応じる事はせずに毅然とした態度で接します。
時間の都合でどうしても歩き出したい時もあると思いますが、その場合はリードを前に引っ張るのではなく後ろに引きましょう。
後ろにリードを引く事で犬は自然と状態が浮いて立ち上がる事になります。
一度では立ち上がらない場合は何度でも同じ事をしていくと犬は『この抗議は通用しない』と学習します。
まずは足を見て怪我の有無を確認し
周囲に犬が怖がっている物がないかも確認します。
それらの要因がない場合は犬は止まる事で自分の要求を叶えようとしています。
一度でも従うと今後も大変になります。
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二つ目は過去にその先で怖い体験をした事がある場合です。
人間にとっては恐怖でもなんでもない事でも犬にとってはトラウマのように恐怖が刷り込まれている事もあります。
- 他の犬に吠えられた
- 大きな物音に驚いた
- 交通量が激しい
このような些細な事が恐怖として刷り込まれていると犬は覚えているので
そこを通るとまた嫌な事が起こると思い拒否している場合があります。
このケースでは主従関係の乱れなのか、恐怖による拒否なのかの見極めが必要です。
基本的な見分け方としては散歩の時の犬の行動を見る事です。
飼い主と犬との散歩の理想的な形は飼い主が犬の前を歩く事です。
また、犬がグイグイとリードを引っ張って散歩を先導しているような場合は犬が散歩の主導権を握っている事になります。
グイグイとリードを引っ張ることなく飼い主が主導の散歩が出来ているのに突然座り込んで動かなくなるのはトラウマがその先にあると考えられます。
飼い主先導で進路を変えて次回からのコースも変更しても良いでしょう。
その他の理由は?
犬が立ち止まる事意外にも突然歩くペースが落ちるとか苦しそうに歩くというように
散歩の途中で『どうしたんだろう?』と思う事があると思います。
やはり、それらにも犬なりに理由がある事なので詳しくご説明していきたいと思います。
犬の歩くペースがいつもより遅い
いつもは元気に散歩をするのに今日は何だか歩くペースが遅いと感じる事はありませんか?
この歩くペースの低下は最初から遅いのか、途中で突然遅くなったのかによって意味が違ってきます。
【最初から遅い場合】
散歩の最初から歩くペースがいつもより遅い場合はじっくりと愛犬の様子を観察してあげてください。
体調不良や疲れといった事が関係している場合があります。
元気な時の犬は大抵の場合歩きながらシッポをまっすぐに立てて振り、口角は上がり頭もしっかり上げて前を見て歩きます。
ところがシッポをだらりと下げてうなだれるように頭を下げてトボトボと歩いている場合は『調子が悪いサイン』です。
このように体調不良の傾向がある場合は散歩を切り上げて家に戻りましょう。
疲れなら自宅でゆっくり休ませるだけで回復しますが、念のため他に異変がないか注意してあげましょう。
【突然遅くなる場合】
散歩に出かけ、いつも通り歩いていたのに突然歩くスピードを落として今にも止まりそうな足取りになる事があります。
これは2つの意味が隠されていて一つ目は『興味のある物を見つけた』事です。
例えば電信柱に他の犬の尿があったり、近くに猫がいたり・・・
犬の興味をそそる物があると情報収集しようとして歩くペースが落ちるという事はよくあります。
二つ目は進行方向の先に大きな犬がいる時です。
犬にとって、ゆっくりと歩くという事は『敵意はないよ』という意思表示でもあります。
ここで飼い主さんが『早く歩こうよ』とリードを引っ張ると犬の歩く速度が上がるので相手の犬にも不安を感じさせてしまいます。
犬の歩くペースが落ちた時に前方に他の犬が居る場合は飼い主さんも愛犬の歩くペースに合わせてゆっくり歩いてあげましょう。
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散歩中に呼吸が荒くなるのは?
いつもと変わらない散歩の途中、突然愛犬の呼吸が荒くなる事があると思います。
口を開けて早い息遣いをしていると『苦しいのかな?』と心配になりますよね?
これは外が暑い日だったり、たくさん歩いた後なら生理的な現象ですが、たくさん歩いたワケでも暑い日でもない場合は
急激な緊張やストレスを感じているのかもしれません。
散歩の道中で衣やなものが視界に入ってきた時に呼吸が荒くなりやすいです。
さいごに
犬が立ち止まったり、歩くペースが遅くなるというのは必ず何かしらの理由があります。
その理由を上手く見極めて対処する事が大切です。
普段犬の散歩をしない飼い主さんが、たまに散歩に連れていくと問題行動を起こしやすいです。
その場合は普段の生活から犬との接し方を見直す必要があるでしょう。