猫はとてもクールで自分の事しか興味がないイメージがあると思います。
人にゴマをする事もなく単独で生きていく孤高の動物というイメージを聞くと『うん、わかる』と共感してくれる人もいると思います。
そんな孤高なイメージの猫ですが、親子の関係というのはどんな関係なのでしょうか?
母猫は子猫をどう思っている?
猫は一度にたくさんの子供を産みます。
そして母となった猫はとても幸せそうに子育てをするので、その姿を見ている限りでは母猫は自分の子供に対して深い愛情を抱いている事は間違いありません。
実際に飼いネコが子供を産んだ時というのは、とても神経質になり
飼い主であっても自分の子供に近付く事を許さない事も珍しくありません。
出産の為に用意してあげた箱の中に閉じこもって子育てをしているのですが、飼い主としては小さな生まれたての子猫を見てみたい気持ちになって
そうっと箱の中を覗こうとすると母猫の威嚇にあってしまいます。
猫派自分の子供をとても愛する気持ちを持っているんです。
たくさんいる子供をしっかり覚えている?
猫は一度にたくさんの子供を産みますので私たちとしては『1匹いなくなっても気付かないんじゃ?』と思う事もあります。
ところが実際は母猫は自分の子供がどんなに多くてもしっかりと覚えています。
犬は最後の1匹が居なくなるまで、自分の子供が居なくなっていることに気づかないと言われますが猫は違います。
猫は自分の子供をしっかりと個体識別しているので、沢山の子供のなかから1匹いなくなったら気付きます。
子供の事を個体識別できているので『あの子が居ない』とわかっています。
子供が居なくなったら?
これは、もう必死で探し回ります。
野良猫が子供を引き連れていなくなった子猫を探しているシーンを見た事があるのですが、野良猫の赤ちゃんというのは常に危険と隣り合わせなので
カラスにさらわれたり、たまたま子猫を見つけた人に連れていかれたりという事があるので居なくなる事は多いんです。
子供が居ない事に気付いた母猫は甲高い声で子供を呼びながら捜索します。
最初は優しい穏やかな声で捜索しているのですが、見つからないまま時間が経過していくと次第に子供を呼ぶ声は悲痛な叫びになっていきます。
おそらく捜索し始めの時は『近くにいるんでしょう?出ておいで』という感じで探していると思いますが
返事もなく見つからないと焦ってきて叫ぶように子供を呼ぶんだと思います。
子供が居ないという事態を認識して、子供が居ないという事はどういう事なのかを想像できるのですから猫はやはり頭が良いんですね。
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母猫はいなくなった子供を長期間覚えている
母猫は子供が居なくなってからも結構長期間覚えているものです。
私が小学生の頃、こんな事がありました。
私が小学生の頃、近所で子猫を拾ったという同級生がいまして
その同級生は子猫を飼うという許可が親からもらえなかったようで代わりに猫を飼ってくれる人は居ないか探していたんです。
なかなか子猫を飼ってくれる人が見つからず家の近くで段ボール箱の中に子猫をいれてミルクを与えながら親に内緒で3日ほど世話をしていたらしいんです。
確か4日目だと思いますが、その同級生が私の元へやって来て『子猫を飼えないかな?』と聞いてきたんです。
一応私は親に聞いてみたのですが当然『ダメ』と門前払いです。
その同級生も途方に暮れていたので私は『どこで拾ったの?返しに行こう』と提案しました。
話しを聞くと、比較的すぐそばの場所(小学生の行動範囲は狭い)だったので同級生と一緒に子猫を拾った場所へ向かいました。
子猫を拾ってから4日は経過しているので、今もそこに親猫がいるとは限らないのですが、どうしようもないので祈るような気持ちで現場へ向かいました。
『あそこで拾ったんだ』と同級生がいうので、その場所へ近づいていった時
1匹の猫がババッと私たちの前に飛び出してきました。
その猫は私たちの前で止まるとジッとこちらを見ています。
特に威嚇などをしてくるわけでもなく、ただジッとこちらを見ているんです。
私は抱いていた子猫を地面に置いてみたんですが、するとその猫はササッと子猫に近寄ってきて首を咥えて去っていったんです。
きっと、私たちが向かっている途中から『こいつら私の子供を抱いている』と気付いていたんだと私は今でも思っています。
母猫にとって子供が居なくなるのは悲劇
母猫にとって自分の子供が居なくなるという事は猫の人生の中で最も大きな悲劇と言えます。
きっとこれ以上の悲劇はないと思います。
猫の妊娠!出産や子育てはこうなっている!でも書いていますが母猫の子供に対する愛情というのは本当に深いものです。
母猫にとって自分の子供を育て上げる事は人生の最大の喜びであって、反対に子供を失う事は自分が命を落とす事よりも悲しい事なのでしょう。
私たちが考えているよりも母猫の子猫に対する愛情は果てしなく深いものなんです。