可愛らしいポーズや鳴き声で飼い主を魅了する猫ですが、猫の体というのは無駄なく全てが機能的に出来ています。
知っているようで意外と知らない猫の体の仕組みや機能をまとめてみたいと思います。
ここでは、猫の目にスポットを当ててご紹介していきましょう。
猫の目には秘密がいっぱい!
猫の目は丸くなったり、細くなったり、暗闇で光ったりと不思議がいっぱいです。
猫の目にはハンティングするのに便利な構造になっているんです。
眼球が大きく湾曲している猫の目はみためはまるでビー玉みたいで、とても美しく見入ってしまう事もあるのではないでしょうか?
ハンター仕様で精密機械のような猫の目の特徴や秘密をみていきましょう。
猫の目の形が変わる理由!
猫の目は見るときによって印象が全然違いますよね?
それは目に光を取り入れる役割である水晶体大きい事が関係しています。
猫の目は取り込む光の量によって眼球の中にある筋肉で瞳孔を拡大したり縮小して大きさを調整する事で常に視界が最適になるようにしています。

①『薄暗い時の猫の目は瞳孔を大きく調整します』
猫が瞳孔を大きく拡大している時の目ってクリクリしていて本当に可愛らしいですよね。
イタズラっ子の猫でもクリクリの目を見ると何か許せてしまうような気になりませんか?
このクリクリの目は夜向きの目なんです。

②『猫の目は明るい場所では卵型になります。』
十分な明るさのある場所では猫の瞳孔は卵型のようになります。
瞳孔を縦に狭める事で昼仕様の目にしているんです。

③『直射日光の下や光量が多く強い時はこうなります。』
直射日光の下や光量が強い場合、猫は瞳孔を針のように細くします。
こうする事で眩しくて目が眩んだり、網膜を傷付ける事を防いでいます。

④『猫の目が光るのは光を反射しているから』
上の写真のように猫の目が光っている姿を見た事はありますよね?
これは猫の網膜の裏にあるタペタムという薄い膜が鏡のような作用をする事で光を反射します。
網膜を通過してきた光をタペタムが反射して再び網膜に跳ね返すので暗闇で猫の目が光るんですね。
この現象も、わずかな光量でも視力を最大限に確保する為の猫の目の構造なんです。
猫の目の豆知識①猫の瞳孔が縦に細くなる理由
瞳孔を拡大している時は、まん丸な目の猫ですが、瞳孔を縮小する時にどうして丸いまま縮まないのでしょうか?
これは同じネコ科のライオンの目ですが

ライオンは丸いまま瞳孔が縮みます。
どうして猫はライオンと同じように丸く瞳孔が縮まないのかと言うと、それは猫が夜行性だからです。
夜行性の猫は暗闇でも狩りが出来るように多くの光を集める事が出来る目の構造を持っていますよね?
瞳孔が縦に縮小すると光の入力を細かく調整する事が出来るんです。
同じネコ科のライオンの瞳孔が丸く縮むのはライオンは昼に活動するからなんですね。
夜も活動するにはするのですが完全な夜行性ではなく昼間に狩りをする事が多いんです。
猫のように縦に細長く縮む瞳孔は明るい時と暗い時で瞳孔の大きさを早く変えることができます。
それは目に入る光の量が限り無く0になってしまうぐらい細くすることができるんです。
猫の目の豆知識②猫の視野は広い?
猫は実は視野がとても広いという事がわかっていて、前を向いている時にどの範囲まで見る事が出来るのかというと実に280度の範囲まで見えるんですね。
全体視野280度というと真正面を向いていても斜め後ろまで見る事が出来る視野の広さです。
これだけの視野があれば後方の獲物もしっかり認識出来ますし、逆に後方からの襲撃にも瞬時に回避行動が取れますね。
ちなみに僕たち人間の全体視野は210度ですので、いかに猫の視野が広いのかがわかると思います。
ちなみに、見ている物との距離感を把握するのに必要な立体視野は130度で僕たち僕たち人間は120度ですので少し猫の方が広いという事になります。
猫の目の豆知識③猫の視力は?
動体視力や暗視には滅法強い猫ですが実は視力は近眼なんです。
視力自体は人間の10分の1程度しかなくて猫がバッチリ見える距離は2~6メートルの範囲だけなんです。
近すぎても遠すぎても、よく見えない猫の視力は数値であらわすと0.1~0.2ほどしかありません。
猫の目の豆知識④猫はどのくらいの暗闇まで見えるの?
猫は元々が夜行性の肉食動物なので、夜の活動の為に光を感知する能力がずば抜けています。
それは人間が光を感知できる限界値の6倍の暗さまで物を見れるんです。
人間の6倍もの暗さで物を見る事が出来る猫でも流石に光の無い真の暗闇では物を見る事は出来ないんです。
それでも聴覚やヒゲや嗅覚といった感覚をフル活用する事で真っ暗闇に近い状態でも不自由なく行動は出来ます。
猫の暗闇での視界にも限界はあるんですね。
猫の目の豆知識⑤猫は色を判別出来る?
猫は色彩を識別する能力は低いというのが定説で、確かにそれはその通りです。
色彩能力が高いのは昼行性の動物の特徴でもあって夜行性の動物はそもそも、あまり色が見えないです。
その昔は猫の色彩能力は全くなくて『白黒の世界』を見ていると言われていましたが、それが『緑と青は識別出来るけれど赤は見えない』と言われるようになりました。
ところが、どうやら猫は『赤に反応を示す』事が確認されている事から赤を全く認識出来ないというワケでもないようなんです。
とは言っても赤を赤だと認識しているのか?というとハッキリと赤だと認識はしていないようなんですが、なんとなく色の違いは見分けられているようなんです。
とは言っても猫にとっては色の識別なんていうのは、さほど重要な問題ではないでしょう。
猫の目の豆知識⑥子猫の目の色は全部青!
ブルー、ゴールド、グリーンなど猫の目の色は実に多彩です。
ところが猫は生まれたての頃は、みんな目の色は青だったって知ってましたか?
生後間もない猫は『キトンブルー』といって全て目がブルーなんです。
そもそも目の色というのはメラニン色素の量で決まるんですがメラニンが少ないと青にあります。
子猫がみんな青い目なのは、まだメラニンがないからなんです。
これは成長するとともにメラニンが作られていくので生後7週頃から目の色が変化していきます。
そして生後3ヶ月程度で目の色が決定します。
猫の目の色の違いは色素の量の違いという事になります。
猫の目の豆知識⑦猫の瞳孔で気持ちがわかる!
猫の瞳孔は明るさによって大きくなったり縦に細くなるという事は書きましたが、実は気持ちの変化にっても瞳孔が変化する事はあまり知られていないのではないでしょうか?
瞳孔が中くらいの卵形の時は気持ちが安定している時です。
更にリラックスしている時は目を細める事もあります。
瞳孔が大きくなっているのは怒ったり驚いたり、何かに強い興味を抱いた時に見せます。
周りの明るさが変わってないのに猫の瞳孔が変化している時は猫の気持ちに変化があった証拠です。
目は口ほどに物を言うというのは猫も同じなんですね。
ちなみに、まぶたを見開いている時は集中している時で、まぶたが半分閉じている時は警戒心がない時です。
猫の目で猫の気持ちもわかるんですね。
猫の目まとめ
猫の目は時に病気を知らせている場合もあって目ヤニや涙が止まらないような時や目の白目部分の色が黄色っぽくなっているようなら病院に連れて行った方が良いでしょう。
猫の目は意外と病気になりやすかったり、トラブルが多い部分なので、異変には早く気付いてあげるように普段から猫の状態を気にかけておくと安心です。