猫の知能は人間の2~3才?
猫の知能に対してどんな印象を抱いていますか?
賢い?お馬鹿?実際に猫の知能はどの程度なのでしょうか?
人間の言葉は理解しているのでしょうか?理解しているなら、どの程度理解しているのでしょうか?
カラスは15人の人間の顔の中から1人の顔を識別出来ると言われています。
犬は言わずとしれた賢さを知っていると思います。
盲導犬や警察犬といった活躍を知っているから犬の賢さは知られているんです。
それじゃあ、猫は?
猫に対する印象で賢い!というイメージを持つ人は意外と少ないようです。
何故、カラスと犬を引き合いに出したのかというと猫、犬、カラスの知能の高さを示す脳化指数は殆ど変わらないんです。
脳化指数というのは脳の重さと体重の比較をして脳の発達レベルを計る指数です。
そしてこの指数をランキングにすると、なんとトップはカラス、そして猫、犬と続きます。
指数で言えば猫は犬よりも賢いという結果になります。
面白い事に猫は鏡に映った自分の姿に見とれるというナルシストな猫がいます。
鏡に映る自分の姿を自分だと認識し認知するには人間の2~3才程度の知能が必要なんです。
この事から猫は最低でも人間の2~3才程度の知能はあるという事になります。
猫の観察能力は高い!
猫は人間のする事を観察して覚えるという事が実は得意です。
例えば猫は扉やサッシなどに鍵がかかっていると開かないという事を学習します。
扉の開け方も人間の行動を観察する事でドアノブを使って開けるという事を学び実行します。
いつもは開けられるサッシに鍵がかかっていると鍵の部分をいじって鍵を開けようとします。
猫は人の機嫌だってチェックしている!
猫がゴロンと横になって飼い主に甘えた声を出す事があります。
遠くから飼い主を呼ぶような姿が可愛いのですが、実はこの時猫は飼い主の気分を見極めているんです。
『今は近寄っても振り払われないか』『自分の要求を聞いてくれるか』という事を見極めようとしています。
ゴロンと横になって甘えた声を出す猫に声をかけると起き上がって近付いてきたという経験はありませんか?
飼い主に呼ばれる事で飼い主の機嫌が良いと確信して近付いてくるんですね。
猫は自分の名前にこだわる!?
猫を飼っていると必ず猫に名前をつけると思います。
実は猫は自分の名前を覚えますし、こだわりを持ちます。
タマと名付けた猫に『タロー』と呼んでも反応しないですし、『ハナ』と呼んでも反応しません。
『タマ』と呼ぶとこちらを見たり『ニャー』と鳴いて返事をしませんか?
猫は自分の名前を覚えますが、あまり長すぎる名前は覚えられません。
二文字の名前が理想ですし、多くても三文字程度の長さにすると猫は覚えてくれます。
猫はどの程度言葉を理解しているの?
アナタは飼い猫に話しかけますか?
猫に話しかける飼い主さんは意外と多いものですが、果たして猫は人間の言葉をどれくらい理解しているのでしょうか?
猫は人間の言葉を理解しています。
『タマ、おいで』と呼ぶと、こっちに来るというのは『タマ』『おいで』という単語を理解出来ているからです。
お風呂に定期的に入れている場合『タマ、お風呂だよ』というと逃げていく場合があります。
『お風呂』という単語を理解していて、お風呂=濡れるという連想も出来ているからなんです。
『ごはん』という単語も理解している飼い猫が多いので猫がお腹が空いていない時に『ごはんだよ』と呼んでも反応しないのに、お腹が空き始める時間に『ごはんだよ』と呼ぶと遠くにいても飛んでくる場合があるんです。
猫の単語理解力は思っている以上に高いんですね。
猫は悪口も聞いている?
単語理解力が高い猫は自分の悪口も聞いていて、しかも理解しています。
飼い主の声の調子や雰囲気で結構複雑に悪口を理解しているんです。
その中でも猫は自分の悪口を言われる事には敏感で、実際に家に遊びに来た友人の前で猫を誉めると猫は元気になり、逆に悪口を言うと元気がなくなるという事があります。
悪口の全てを理解しているわけではないんですが、雰囲気として悪い事を言っているというのはしっかりと感じているので、猫の悪口は猫を傷付ける事になります。
あなどれない猫の記憶力とは?
『犬は3日飼うと生涯恩を忘れない』と言われ『猫は3日で恩を忘れる』と言われ、まるで恩知らずな生き物という印象が先行している猫ですが、本当にそうなのでしょうか?
猫の記憶力というのは、言われる程悪くないです。
嫌な記憶というのは忘れませんし、逆に良い記憶も忘れません。
例えば猫用のバスケットに入れられて獣医の所へ連れて行かれた猫は3年後に同じバスケットを見た途端逃げ出したという事もありますし、野良猫は餌をくれる人間の家を順々に訪問して歩くというのも高い記憶力があるからこそです。
3年前の事をしっかり記憶している猫の記憶力というのは実はとても優秀だという事がわかります。
猫の知能まとめ
猫は言葉自体を完璧に理解しているわけではありませんが、雰囲気で理解しています。
『猫に話しかけると相槌を打ってくれる』という飼い主さんがいますが、猫は長くて複雑な言葉は理解出来ないので飼い主の言葉を理解しているというよりは飼い主さんに話しかけられている雰囲気が心地良くて反応している場合が多いです。
また猫の聴覚はとても優れているので飼い主さんの声をしっかり認識して聞き分けています。
例え電話越しに猫に話しかけても、その声が飼い主さんの声だと猫はハッキリと認識しています。
猫が犬より知能が劣ってきると思われる大きな理由として、犬は飼い主の言うことを聞くけれど猫は飼い主の言うことを聞かないという事だと思います。
犬と違って飼い主の指示を聞かないのは知能が低いのではなく、猫の習性だと考えて下さい。