猫の不思議なしぐさと猫のホンネ!
普段猫と暮らしていて『不思議だなぁ』と思う猫のしぐさってありませんか?
例えば甘えて来たと思ったら突然プイッと去っていったり、新聞を読んでいたらわざわざ新聞の上にゴロンと寝そべってくるとか、叱ると露骨に目を逸らすのはどうして?とか。
猫と暮らすと本当にたくさんの不思議なしぐさを目にすると思うのですが、そういった不思議なしぐさにはどのような理由と意味が隠されているのかを詳しく説明していきたいと思います。
新聞やパソコンをしていると邪魔してくる理由!
新聞を読んでいると新聞の上に来てゴロン。
パソコンをしているとキーボードの上に来てゴロン。
どけても戻ってきてまた新聞やパソコンのキーボードの上でゴロン。
『よりによって何故ここに・・・』と思った経験ありますよね?
これは大きく2つの理由があって、アナタが飼っている猫の性格があらわれる場面です。
1つ目の理由は猫が『何をしているんだろう?』と確認しに来ているもので、飼い主が没頭しているものを確認しにきたついでにゴロンも横になってるという事。
2つ目の理由は一緒に寝ようとしているという理由です。
どちらの理由でも猫はアナタの邪魔をしているという意識はなく飼い主が何をしているのか確認したいという気持ちや飼い主の前で寝ようとしている心理があらわれているだけなんですね。
猫に悪気はないので優しく見守りたいしぐさでもあります。
甘えてきたのに突然去っていくのは何故?
これは『猫だから』という答えしかないです。
元々単独行動する猫は基本的に社会性というものをあまり知らないので自分中心の考え方が根付いているんです。
だから甘えたい気分の時は甘えてきて、満足すると勝手に去っていくんです。
集団で生きる事の礼儀を知る我々にしてみると『じゃあね』もなく去っていく猫に『オイオイ・・』と感じてしまう事もあるでしょうが、猫はそれが当たり前で普通の事なので悪気はありません。
それが普通なんです。
テレビの上から人を見下ろす心理は?
猫が塀の上や屋根の上に上るのは野生時代の習性の名残りなんですが、最近ではテレビの薄型化が進んでいるのであまり見ませんが、ブラウン管テレビが主流だった時にはテレビの上を好む猫もいて、テレビの上から飼い主家族の団らんを見下ろしているという事が多々あった事を覚えていませんか?
テレビだけでなく本棚の上やタンスの上などから見下ろしている場合もあるのですが、これは人間より優位に立ちたいと猫が考えていると考えられます。
多頭飼いしている家では優位な猫ほど高い位置に縄張りを持っていますし、高い場所=優位性の象徴なんです。
本棚やタンスの上でダランと寝ているようなら単なる昼寝場所なんですが、そこでビシッと座って人間を見下ろしている場合は自分の方が優位なんだという事を見せつけていると考えられます。
叱ると目をそらすのは何故?
叱りながら猫の目を見ると猫が目をそらすのはケンカにならないように目をそらすという猫の中のルールに基づいた行為なんです。
猫はケンカをしたくない相手とは目を合わせないという掟があるので、飼い主に叱られた時に飼い主に睨まれると目をそらして戦う意志がない事をあらわしているんです。
目を閉じる猫もいますが、それは目をそらすのが面倒な時に取る行動です。
猫はプライドが高いから叱られたら目をそらすと考える人もいますが、そうではないんですね。
この行動は『遮断』と呼ばれていて睨み返して相手の敵意を増幅させる事を回避しているんです。
叱ってくる飼い主に対して自分の劣位性をアピールしているんです。
それと、叱られた猫が突然、一心不乱に毛繕いをする事がありますが、これは猫が自分の気持ちを落ち着けようとしている心理状態です。
怒られて動揺しているので毛をなめて気持ちを落ち着かせようとしているんですね。
猫の毛繕いには『転位行動』といって気持ちをリラックスさせる効果があって体を舐めると副交感神経が刺激されるので心臓のバクバクという高鳴りが静まっていくんです。
叱られた猫が毛繕いをしていたら飼い主のお説教がバッチリ効いている証拠です。
何もない場所をジッと見つめているのは何故?
猫が夜中に何もない場所をジッと見つめている事はありませんか?
夜中でなくても部屋の片隅をジッと見つめている猫を見て『幽霊でも見えているのか?』とちょっとゾクッとした事があると思います。
いつもと変わらない部屋の片隅を凝視(ぎょうし)したり、何かを目で追うような仕草を見せる事もあります。
あれは人間には見えない存在を見ているのでしょうか?
実は、この時猫には何も見えていません。
何かを見ているのではなく人間には聞こえていない音をキャッチしているんです。
猫は人間よりも聴覚がはるかに優れていて、更に耳を左右別々に180度回す事が出来る高性能レーダーなんです。
猫の耳の可聴域は30ヘルツから6万ヘルツで、人間の可聴域は20ヘルツから2万ヘルツ。
人間の耳では聞こえない超音波を聞く事が出来ますので何もない場所をジッと見つめているのは気になる音に集中していると考えて下さい。
遠くにいる虫のカサカサ音やネズミの小さな声をキャッチしているのかもしれません。
猫が人の顔を見つめる心理は?
本来の猫は視線と視線を合わせる事を極端に嫌います。
視線を合わせる事はケンカする事と同義だからです。
ところが猫が人間(飼い主)の顔をジッと見つめる事があります。
これは人間との付き合い方を学習した猫が人と目を合わせてコミュニケーションをとろうとしているからなんです。
もちろん全てがそういった意味で視線を合わせているワケではなく、悪い事をした時に事故的に飼い主と視線が合ってフリーズする場合もあります。
この時の猫は視線を合わせたまま固まり『どうやって逃げよう?』と考えているでしょう。
そうではなく人に親愛の気持ちを抱いている時は甘えたような表情で飼い主を見つめて来ます。
『ニャー』と鳴きながらまん丸の目で飼い主を見つめるんです。
これは飼い主に何かを要求している時です。
『エサがないよー』『トイレが汚いよー』『構ってよー』と自分の気持ちを伝えようとしているんです。
猫のしぐさのまとめ
いかがでしたか?普段なんとなく不思議に思っていた猫のしぐさには、こんな心理が隠れていたんですね。
猫のしぐさの意味を知る事でより猫に対する愛情が芽生えてきますので、愛猫ちゃんの行動やしぐさを観察してみて下さい。